列島誕生以来、地震・噴火・津波などの自然災害の脅威に絶え間なくさらされてきた災害大国・日本。いくつもの巨大災害が、日本史上にその名を残してきた。平安時代を揺るがした「貞観の大津波」、近世では「宝永の富士山噴火」や「安政南海地震」、近現代では「関東大震災」や「阪神淡路大震災」、そして「東日本大震災」……。歴史を大きく塗り替えた自然災害はなぜ発生し、日本にどのような影響を与えてきたのか。浮かび上がる「 ...

「1603年、江戸幕府の成立」──それは本当に事実だったのでしょうか？写真は京都・清水寺 「江戸幕府の成立は1603年」──誰もが教科書で覚える歴史の常識。新政権が新しく建てた江戸城の大広間で、勢ぞろいした諸大名を前に、徳川家康が自らの権力を ...

江戸幕府の発行した「地域通貨」箱館通宝 箱館通宝は、江戸時代末期に箱館（函館）で鋳造された、蝦夷地のみで流通が認められた鉄銭である。幕末期、地方貨幣と呼ばれる各藩限定の貨幣が盛んに作られたが、幕府自ら鋳造するのは極めて異例である。

江戸幕府十代将軍・家治ものとで権勢をふるった田沼意次はなぜ失脚したのか。歴史家の安藤優一郎さんは「彼は次の将軍の時代に入っても幕政の実権を握れると読んでいた。だが、思わぬ人物の裏切りによって政治生命が完全に断たれてしまった」という ...

大河ドラマ『べらぼう』では、幕府の老中である田沼意次・松平武元（たけちか）らが政策について意見を交わす場面が、たびたび登場する。ご存じのように彼ら老中とは、幕府の政策を実質的に動かしていた「閣僚」のような人たちだ。 この老中の職に ...

神秘のベールに包まれてきたがゆえ、長きにわたり人々の好奇心をそそる江戸城の大奥。ドラマや映画として映像化されると、豪華絢爛な衣装や調度品、複雑な人間関係に魅了されてしまいますが、その真の姿とはいかなるものだったのでしょう。東京 ...

NHK大河ドラマ「べらぼう」では、江戸のメディア王・蔦屋重三郎（つたや・じゅうざぶろう）を中心にして江戸時代中期に活躍した人物や、蔦重が手がけた出版物にスポットライトがあたっている。連載「江戸のプロデューサー蔦屋重三郎と町人文化の ...

近世大坂で成立した堂島 米市場 （ こめいちば ） は“世界初の先物取引所”ともいわれる。直木賞作家・門井慶喜さんの新刊「天下の値段享保のデリバティブ」（文芸春秋）＝写真＝は、江戸幕府と大坂商人の攻防を描く歴史小説であると同時に、金融 ...

作家、門井慶喜さん（53）の新刊小説『天下の値段－享保のデリバティブ』（文芸春秋）は、天下の台所として名をはせ、世界最古の先物取引が行われた江戸期の大坂・堂島の米市場を描く歴史小説だ。市場介入を狙う江戸幕府と、大坂商人のバトルが ...

江戸時代に酒匂川を渡る手段だった「徒歩（かち）渡し」を再現するイベントが12日、小田原市で初めて催された。みこしのように木材を組んだ輦台（れんだん）で中州まで往復し、東海道で約150年前まで続いたとされる往来の形をよみがえらせた。