西洋哲学は、ソクラテスによる自然哲学との決別、という仕方で始まったとされます。それまでの自然哲学では、世界の始原(アルケー)は水であるとか、限りなきもの、空気といった諸説があったものの、そうした自然科学的な探求では、「私がなぜ悪法 ...
私たちは今、気候変動や各地の紛争といった個別の問題が、複雑に絡み合い連鎖する「入れ子構造の危機」に直面している。この前例のない状況に対し、哲学者マルクス・ガブリエルは、相関性を重んじる東洋思想と、「不変なるもの」を追究してきた西洋 ...
※シリーズ「技術哲学入門」のバックナンバーはこちら。 前回は、この読者においてもおそらく多くを占めたであろう〈楽観的ヒューマニスト〉の立場、テクノロジーはわたしたちの未来をよりよくするものであり、またそのテクノロジーの行方は人間次第 ...