東京大学 (東大)は12月5日、従来の2系統の測定手法の間に大きな不一致が存在する「ハッブルテンション」の問題の解決に向け、国際共同研究チームが重力レンズ効果を用いた、従来とは独立した測定手法により宇宙の膨張速度を示す「ハッブル定数 (H 0 ...
一般的な宇宙論からはやや外れるが、私たちはブラックホールの中で生きているという衝撃的な理論は決して、でたらめではない。「確かに合理的な考えです」とカナダ、ペリメーター理論物理学研究所の天体物理学者ニアイェシュ・アフショルディ氏は言う。「問題は細部のつ ...
宇宙の観測精度が高まることで、それまで謎だった問題が明らかにされる。明らかになれば、そこに新しい問題が現れる。こうした謎の解明がさらに大きな謎につながる事態が、宇宙の膨張というとてつもなく大きな現象に関連して起きている。宇宙が膨張しているこ ...
重力レンズ効果を利用して現在の宇宙の膨張率が高精度で測定された。後期宇宙の結果とは整合するが初期宇宙の結果とは一致せず、両者が異なるという問題「ハッブルテンション」を深める成果である。 現在の宇宙の膨張率を表す「 ハッブル定数 ...
国立天文台は12月5日、初期宇宙に数多く観測されている「高速度Hα輝線放射天体」は「活動銀河核」の証拠とされ、これにより「初期宇宙には予想以上に多くの活動銀河核が存在し、超巨大ブラックホールが急速に成長していた可能性がある」とする説を強く後押ししてい ...
天文学者らは長年にわたり宇宙を観測し、科学的に正確だと思われる宇宙論を築き上げてきました。ところが近年は観測技術の発達により、今までの宇宙に対する理解を覆すような観測結果が多数報告されていると、科学系YouTubeチャンネルのKurzgesagtが動 ...
全世界で300万部を売り上げた『全人類の教養大全 0』の著者であるチェ・ソンホ氏が、ある理論を自分たちの都合がよくなるように解釈するのは人間の特性だと指摘して、宗教と科学、それぞれが「宇宙の誕生」をどう見てきたかについて解説していく。
NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、宇宙が誕生してから15億年以内に形成されたと見られる天の川銀河によく似た渦巻銀河を発見しました。典型的な渦巻銀河は従来の見解では形成に数十億年かかると考えられていたため、「アラクナンダ」と名付けられたこの銀河は、研究の理論的枠組みを覆す可能性があります。
ドイツなどの国際研究チームは、宇宙に存在する巨大構造「フィラメント」が、自ら回転していることを発見したと科学誌『Nature Astronomy』に発表しました。これまでの宇宙観測では前例のない、史上最大スケールの回転現象についてご紹介していきます。
宇宙暗黒時代の夜明け…宇宙誕生後の数億年は、暗黒の時代が続いていました。星や銀河などの天体が誕生する決定的な転換は、いつ、どのように起こったのでしょうか。この謎を解くかぎとして期待される、微弱な電波「21センチ線」。本シリーズでは、何が解明され、どのような成果があるのかを解説します。今回は、ビッグバン後の宇宙暗黒時代と、この21cm線についての基本を解説します。
宇宙は最終的にどうなるのかと1年前に聞かれていたら、即答できただろう。 私(筆者のケイティ・マック氏)は理論宇宙物理学者として、宇宙の終わりについて長い時間考えてきたし、『宇宙の終わりに何が起こるのか』(講談社)という本も書いている。