貞観 16 年(874)に弘法大師空海の孫弟子である「理源大師聖宝」により開かれた世界遺産「真言宗醍醐派総本山醍醐寺」。 標高450メートルの醍醐山全体を寺域とし、京都の地元でも大切にされている大寺院です。 山上の「上醍醐」と山裾の「下醍醐」の2つ ...
8世紀末から9世紀初頭、中国から日本に密教がもたらされた。それ以降、天台宗と真言宗の二大密教が貴族社会の権力構造の下で対立しながら併存していくことになる。第4回は、日本の密教について解説する。 仏教全体を統合する思想体系の欠如 8世紀中頃 ...
錦秋で色づく名刹(めいさつ)には、知られざる歴史があった――。紅葉の名所・永観堂禅林寺(京都市左京区)で、寺に伝わる正史とは異なる歴史を紹介する展覧会が開かれている。その名も「もう一つの永観堂」。寺の歴史を研究し続ける学芸員が唱えるその考察とは。
「空海を考える上で重要なのは、空海が中国から密教を学んだ事実」 高野山の高僧静慈圓さん(81)=吉野川市出身、清凉院住職=が強調した。 空海の密教を真言宗という。時代ごとに派閥ができ、現在は真言宗の大本山会が18派ある。僧たちは、根本経典「大日 ...
文芸評論家の安藤礼二氏は、構想に20年、執筆に5年の年月をかけ、真言宗の開祖である空海について1冊の本をまとめた。現代でもその名が語り継がれる空海とはどのような人物で、日本に何を残したのか。『空海』(講談社)を上梓した安藤礼二氏に聞いた。
平安時代以降、日本で「ブッダのまことの教え」として流布したのは、天台宗と真言宗という2種類の密教だった。第5回は、さまざまな状況に対する適応能力の高さから勢力を伸ばし、その後の日本仏教の基盤となった天台宗について解説する。 変化する ...