「全体主義とは一度に完全かつ最終的な確実性を獲得しようとする試みである。これに対して民主主義とは、制度化された不確実性なのである」(ヤン=ヴェルナー・ミュラー)。ファシズム/権威主義/「反リベラル」体制と民主主義を分かつ大きな境界線の一つは、この「制度化された不確実性」が保障されているかどうかだ。民主主義では、議論と対話が常に行われ、合意や妥協を経て結論が導かれる。しかし、その結論はあくまで暫 ...
高市早苗首相は12日の参院予算委員会で、閣僚による大規模な政治資金パーティーの自粛を求める大臣規範の見直しに意欲を示した。「国民の疑念を招かない、信頼を損ねないような規模で開ける(政治資金パーティー)とはどういうものか、議論している」と述べた。
多党化時代の選挙制度を考える際に注意すべきは「分極的多党制」の危うさだろう。多党化の状況で政党間のイデオロギー差が大きくなった状態を指し、イタリアの政治学者ジョバンニ・サルトーリ氏が提唱した概念だ。ドイツやイタリアでファシズムが台頭した背景を分析した ...